今回は渡航前から個人的にも一度訪問してみたかったワイナリーである、アデレード・ヒルズに位置する「バード・イン・ハンド」のご紹介を致します。
「一度訪問してみたかった」と先述しておりましたが、実は今回の訪問で2回目になります。1回目の訪問は私がソムリエになる前の2013年に、当時ニュージーランドで3年間過ごしておりましたが、日本に帰国する前に、どうしても隣国のワイン事情も見てみたいと思い、「James Halliday Australian Wine Companion 2013」をお供に、オーストラリア各地のワイナリーを訪問しておりました。
その際にアデレード・ヒルズへ見学に来たのですが、大きなタンクがワイナリーに二つ並び、その目立つロゴに魅了されてついつい引き寄せられた訪問した思い出が、このワイナリーを目の前にし、ふつふつと蘇ってきました。
あれから7年の月日が経ち、ソムリエ になってもう一度このワイナリーに戻ってくることができ、なんだか感慨深い気持ちになってしまいました。
さてさて。話が外れてしまいましたが、この「バード・イン・ハンド」は1997年にニュージェント家によって創業された家族経営のワイナリー であります。
このワイナリーの醸造長は知る人ぞ知る、オーストラリアで2番目にマスター・オブ・ワインの称号(MW)を手にしたキム・ミルン氏が務めております。
1991年にその称号を得たときには、ニュージーランドでも有名なリーディング・ワイナリーであります「ヴィッラ・マリア」にて醸造責任長を務めておりました。
2003年より、バード・イン・ハンドのワイン・メーカーとして赴任して以来、その才能を遺憾無く発揮し、2014年には個人として『Winestate Magazine』からワイン・メーカー・オブ・ザ・イヤーに輝き、そして近年では彼らが造ったプレミアムレンジのシャルドネである「Nest Egg Chardonnay 2017」は『Decanter World Wine Award』にてプラチナ・メダルを獲得しているなど、その実力は世界中に知れ渡っております。
訪問中は実際にキム氏のアテンドのもと、ワイナリーの説明や畑の説明、そして一緒にテイスティングする機会にも恵まれました。ここでも醸造に関することなどたくさんの面白い話が聞けました。
本来であれば、今年はそのキム氏が日本へ来日し、特別セミナーなども開催する予定でありましたが、このコロナウイルスの影響によって、中止となってしまいました。なんとかこの状況が落ち着いたら、いつか日本へ再度訪問できる機会ができると嬉しいと思います。
ここで皆様に朗報です。2020年4月より、バード・イン・ハンドのプレミアムレンジであります、「Nest Egg」シリーズが限定本数でありますが、入荷されました。https://grncorp.co.jp/topics/20200410.html
通常キュヴェのBird in Handシリーズのクオリティも大変おすすめでありますが、上級キュヴェのNest Eggのシャルドネ、そしてシラーズはどちらも、アデレード・ヒルズの冷涼な気候を生かした、凛とするような独特な緊張感(テンション=tension)がある、緻密で、フォーカスされたワインです。日本入荷はそれぞれ60本のみになります。是非、気になる方は、早いうちにお問い合わせいただければ幸いです!
ワイナリーページ:バード・イン・ハンド(南オーストラリア州 / アデレード・ヒルズ)
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