2019年9月10日、オーストラリア ヤラ・ヴァレーの「ジャイアント・ステップス」の来日セミナーをホテルモントレ銀座で開催しました。醸造長のスティーブ・フラムスティード氏と、当社のコンサルタント岩田渉氏を交え、高低差のあるヴァレー・フロアとアッパー・ヤラの2つの畑のシングル・ヴィンヤードで造られたシャルドネとピノ・ノワールをブラインドで試飲しながら解説いただきました。
元料理人のスティーブは、「良い料理を作るためには、良い材料が必要なように、良いワインを造るためには良いブドウが必要だ。」と語り、ブドウの素材の良さを生かすために、グラビティフローの採用や天然酵母による発酵など、人的介入を必要最低限に抑えた醸造プロセスについて説明。
岩田氏からは、ヴィクトリア州で最も歴史あるヤラ・ヴァレーという産地について、シャルドネやピノ・ノワールといったブルゴーニュ品種から、ボルドーで栽培されているカベルネ・ソーヴィニョンやローヌで栽培されているシラーまで多岐に渡る品種が栽培されている点に触れ、冷涼産地というだけでなく多様性が特徴だと解説しました。
標高100m 粘土質の土壌
【ポイント】リンゴ酸が少ないためマロラクティック発酵がされていない。
標高420m 火山性赤土土壌
【ポイント】火山性由来のミネラリティが豊か。
標高130~210m 花崗岩と鉄鉱石系の表土の下に石灰粘土質
【ポイント】日当たりが良いため、色がやや濃く豊かな味わい。同じ畑のシャルドネ2018年ヴィンテージは2020年日本航空国際線ファーストクラス搭載!
標高330m玄武岩の火山灰性の表土の下に灰色粘土質
【ポイント】セクストンよりも3週間遅い収穫ため、ブドウがゆっくり熟す。
岩田氏より「Sense of Placeがいっぱい詰まったワインですが、高騰するブルゴーニュと比べて価格もフレンドリーです。」とコメント。ヤラ・ヴァレーの多様性を単一畑ごとに表現するジャイアント・ステップですが、5か所の畑のブレンドでヤラ・ヴァレー全体を表現する「ヤラ・ヴァレー・レンジ」も好評です。
ヤラ・ヴァレー ピノ・ノワールは2019年ワインスペクテーターのトップ100に選ばれ、ピノ・ノワール部門では第2位となる快挙。94点を獲得したワインの平均価格は139ドルですので、参考小売価格3800円のこのピノ・ノワールはいかにお得かおわかりいただけるのではないでしょうか。
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